注:「やんばる」の定義は様々あるが、当記事では国頭村・大宜味村・東村のいわゆる「やんばる三村」
について述べる。
訪問履歴:
2017年3月、2017年9月、2018年3月、2019年2月、2019年7月、2020年3月、2021年5月、2022年5月、2022年8月、2022年9月、2023年9月、2024年3月、2024年6月
アクセス:
飛行機で那覇空港までアクセス後、レンタカーを借りて北上…というのが鉄板だろう。だいたい前線基地となる道の駅「ゆいゆい国頭」まで2時間といったところか。
本島南端近くに空港があり、そこから最北部までいくとはいえ下手をすれば内地から那覇までより本島内での移動の方が時間がかかるのだから沖縄本島のサイズ感には驚きである。
フィールドの特徴:
林内への立ち入り、いわゆる野山をかき分けるタイプの探索はかなり厳しいように感じる。
要因として世界遺産登録の余波で立ち入りか厳しく制限されているのはもちろんあるが、やんばる地域の特徴として森林の所有者があいまいということが挙げられる。例えば国有林エリアへの入林許可を求めると管理元が県だから…ということで県に問い合わせるとそれは国に…といったようなたらい回しが往々にして起こる。また、米軍の演習場となっているエリアもかなり大きく、どこが立ち入り可能かを知っているような地元のコネクションがないとかなり厳しいと思う。
(やんばるの希少生物で唯一、テナガコガネだけ未見なのはこういう理由があるからですよ…という言い訳)
というわけでメインの探索は道路を車で流したり歩いての探索ということになる。
メインストリートである県道2号と大国林道に関しては特に通行規制はないのだが、その他の林道の一部を夜間に通行する場合は国頭村発行の許可証が必要となるので注意したい。
申請して不許可となるケースは自分の周りでは聞かないが、申請~許可証受領まで1か月はかかるので早めの申請が望ましい。
令和6年度10月~ 国頭村営林道夜間通行許可申請 改訂及び受付の開始について | 国頭村
正直なところ、林道を流していればヤンバルクイナやノグチゲラ、ケナガネズミといったスター所は観察可能だし、雨が降れば両爬もたくさん道路に出てくるので無理にハブのいる原生林に踏み込まなくても楽しめる。
昨今はパトロールなどもかなり活発に行われているので注意されたし。特にテナガコガネやオキナワマルバネクワガタが出現する9月中旬-10月は昆虫類以外の純粋な観察目的であってもかなり肩身の狭い思いをすることが予想される。
(その時期は低速で走ってたら後ろからパッシングし追い越してきたパトロールの車がアカマタやガラスヒバァのような普通種のヘビを轢き殺す珍妙な瞬間に出会えるかもしれない。下手糞は林道運転すんなよ)
…やんばるを初めて訪れたのは2017年。昔を知っている人に言わせれば20年前の1/3しか生き物が見れなくなったらしい頃だったが、それでも今よりずっと多くの生き物を見ることができた。
年々生き物が少なくなっており規制も厳しくなり哀しいフィールドと化しているので、叶うならば1日でも早く訪れることをお勧めする。
レンタカー・宿泊先の情報:
那覇空港周辺にレンタカーは数多く存在するので、好みに応じてチョイスされたし。
ちなみに、オリックスの那覇空港店は空港からかなり離れたところにあるので送迎必須。かつ時間に余裕をもっての返却が望ましい。トヨタであればゆいレールの赤嶺駅(那覇空港の隣)近くに店舗がある。
宿に関しては正直やんばる三村には特筆すべき宿がなく、だいたい車中泊もしくは名護の快活クラブ(郊外で安価かつシャワー付きタオル無料。はっきり言って最強)を利用しているので述べることがない…
名護は割とゲストハウスやホテルが多いので、そちらで宿をとるのが無難かも。
食事スポット:
やんばる(というか沖縄本島)遠征は「A&W」を抜きにしては語れない。
A&Wとはアメリカ系のハンバーガーチェーン店であり沖縄にしかない。ポテトが渦を巻いているとかお値段相応にハンバーガーが分厚いだとか特徴はそれなりにあるが、やはり最大の特徴は「ルートビア」である。
湿布の味だなんだとネット上では散々な書かれようをされており、とかく敬遠されがちな飲み物だが、生き物屋を自称するのであればだまされたと思って1度飲んでみてほしい。独特な味わいにえづいてしまうが、なぜかもう一口飲みたくなる。もう一口…なんて具合になるだろう。沖縄のフィールドワークにおける一種の洗礼、通過儀礼である。
立派なルートビア中毒になった諸兄に声を大にして言いたい。

名護のA&Wはキンキンに冷えたジョッキ入りルートビア飲み放題です!!!!!
那覇空港やら国際通りの店舗で味気のないプラカップに入れられたルートビアなんぞまやかしである。
フィールドワークで火照った身体を引きずり入店、キンキンに冷えて表面が凍ったジョッキになみなみつがれたルートビアを一気飲み。いい生き物を見れて分泌された脳内麻薬と経口摂取する合法薬物のマリアージュで人生も社会性もぶっ飛ばして”最強”に至る。これこそがやんばるフィールドワークの醍醐味である。
ぼくはやんばるに行くと1日2リットルはルートビアを摂取する。”至り”を通り越して”悟り”にたどり着くことができる。
その他のおすすめといえば、
・名護のジャンバルターコー(タコス)
ジャンバルターコー - 名護市/タコス | 食べログ
・大宜味の前田食堂(そば)
前田食堂 (まえだしょくどう) - 大宜味村/沖縄そば | 食べログ
あたりかな。
かつては国頭村に「波止場食堂」というデカ盛りメニューを出す食堂や、名護に「ヤンバル食堂」という美味い食堂があったのだが、コロナで潰れてしまった。
那覇港の波布食堂、泊港のハイウェイ食堂しかり、本島の美味い食堂がことごとくなくなっているのが辛い。
また、やんばる三村にはコンビニもあり、名護まで下りればマックスバリュが24時間やっているので物資の調達に困ることはない。マックスバリュには缶のルートビアも売っているので林道探しのお供にすると幸せな気分になれる。
主な生き物:
あらゆる分類群にスター級の希少生物がいるのが特徴。○○屋というカテゴリに囚われず、視野を広く持つことでやんばるという聖地を120%楽しめることができるだろう。
鳥類:
ヤンバルクイナばかりクローズアップされるが、ノグチゲラもやんばる希少動物を語る上では外せない。ヤンバルクイナは春~秋の林道を根気強く探せば横切る姿が見られ、ノグチゲラは姿が見えなくてもドラミングの音は比較的色々な場所で聴くことができる。
哺乳類:
ケナガネズミが有名。それなりに多い。一方マイナーだがより珍しいオキナワトゲネズミという固有種もいる。ぼくも一度しか見たことがない。
昆虫類:
スーパースター、ヤンバルテナガコガネは発生木依存の種であり、なかなか見ることができない。
(灯火にも来るんだろうが、いかんせん伐採がひどくダムなどの近くの林にはもういないんだろう)
次席としてはオキナワマルバネクワガタがいる。こちらは徘徊性が強いため、秋が深まったころであれば道路上にも姿を現す。なお、両種とも種の保存法に指定されており採集は不可。その他のクワガタは採集可能なため奄美ほどしんどくはないが…
正直、その他の昆虫類であれば、やんばるよりも名護まで南下した方が採集を楽しめる気がする。
両生類:
カエルはやんばる三大デカガエル(オキナワイシカワガエル、ナミエガエル、ホルストガエル)筆頭に様々な種類が見られる。
観察時期としては、繁殖期に沢に集まる”エモい”瞬間を見たければ春先、道端でも轢死体でもかまわない、兎にも角にも存在に触れたいという場合はGW~梅雨のあたりに訪れるのが定石。
どの種もシルエットに特徴があるので、目が慣れれば林道流し中の運転席からでも「あれはハナサキだな」「ありゃホルストや!」なんてわかるようになる笑
有尾類はオキナワシリケンイモリ、イボイモリの2種類が観察可能。イボイモリの方がごついので見ればだいたい分かる。
シリケンの方は普通種で、山あいの水がたまったところ(沢にはあまりいない)や集落のため池にわんさかいるが、イボイモリは登山するか春先に林道流しをするかでしか見たことがない。イボイモリは初めて訪れたころは一晩で二桁たやすく見ることができたが、最近はとんと見かけない個人的にかなりの難関種である。
爬虫類:
ヘビは帝王ホンハブ、魅惑のジャパニーズコブラハイを筆頭にザ・南方種の面々がずらり。
ホンハブ・ヒメハブ・ハイ・ガラスヒバァの4種が毒を持つが、ハイは口が小さく咬傷例はほとんどない(ちょっかいを出すと噛みつくのではなく尖った尾先を押し付けてくる)しガラスヒバァは小型かつ後牙類なので危険性は低い。やんばるのハブはそこまで気性も荒くなく樹上性もさほどではないため、フィールドワーク中のリスクが一番高いのは地味なヒメハブに気づかず踏んづけたり手を置いたりして噛まれることではないかと個人的に思う。
※中部まで出現する外来種タイワンハブやサキシマハブは考慮せず
林道流しでの出現頻度としては時期にもよるがアカマタ>ヒメハブ>>ガラスヒバァ=リュウキュウアオヘビ>>ホンハブ>>>>ハイ=アマミタカチホといったところか。冬の寒い夜だとヒメハブしか活動しておらずそれはそれは悲惨な目にあいがち。また、逆に夏なんかだと全然ヒメハブに出くわさない。
個人的にアマミタカチホとは相性が悪い。また、ブラーミニは側溝を漁ったり落ち葉をひっくり返せばそれなりに見れる気がする。
トカゲ類はオキナワキノボリトカゲ・オキナワトカゲ・バーバートカゲ・アオカナヘビが産するがいずれも普通種。初夏あたりの晴れた昼間であれば苦労せず見れるだろう。
カメは天然記念物リュウキュウヤマガメが見られる。個体数はだいぶ少なくなっているとは聞くが、個人的にはかなり頑張れば見られる印象。ただし出現ポイントや気候などに一貫性がなく狙ってみることが出来るものではない。真っ昼間にだけは見たことないとしか言えない。
ヤモリは複数種が混ざって公衆便所やらコンビニの明かりにわんさかいるが正直よくわからん←
トカゲモドキGoniurosaurusは去年だかに正式に中南部のものと分かれてヤンバルトカゲモドキとなったが、それ以前からこれ南部と北部のって模様全然違うし別種じゃねーの、旧クロイワのタイプが名護産だから分かれるならやんばるのゴニじゃねーの、みたいな噂は聞いていた。
フィールドへのアクセス面を考えると国産のGoniurosaurusの中では比較的見やすい部類だが、やはりこちらもかなり少なくなっている印象を受ける。少なくとも何年か前のようにそこら辺の道脇で見ることは出来なくなった。
沖縄諸島の夜間探索についていえば、「日没時気温20度ライン」というものがあると個人的にはにらんでいる。
日没時点での気温が20度を下回っていると、ヘビやトカゲモドキなんかの活性が落ち、結果として出くわす機会が大きく減る傾向にある…ように思う。
また、時間としても22時-深夜2時あたりがゴールデンタイムで、それより後の時間だと生き物の数が少なくなるような気がする。
まぁ、あくまで自己流フィールドワークにおける傾向なので迷信のようなものだけど。
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最終更新:2025.2.22
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本島南端近くに空港があり、そこから最北部までいくとはいえ下手をすれば内地から那覇までより本島内での移動の方が時間がかかるのだから沖縄本島のサイズ感には驚きである。
フィールドの特徴:
林内への立ち入り、いわゆる野山をかき分けるタイプの探索はかなり厳しいように感じる。
要因として世界遺産登録の余波で立ち入りか厳しく制限されているのはもちろんあるが、やんばる地域の特徴として森林の所有者があいまいということが挙げられる。例えば国有林エリアへの入林許可を求めると管理元が県だから…ということで県に問い合わせるとそれは国に…といったようなたらい回しが往々にして起こる。また、米軍の演習場となっているエリアもかなり大きく、どこが立ち入り可能かを知っているような地元のコネクションがないとかなり厳しいと思う。
(やんばるの希少生物で唯一、テナガコガネだけ未見なのはこういう理由があるからですよ…という言い訳)
というわけでメインの探索は道路を車で流したり歩いての探索ということになる。
メインストリートである県道2号と大国林道に関しては特に通行規制はないのだが、その他の林道の一部を夜間に通行する場合は国頭村発行の許可証が必要となるので注意したい。
申請して不許可となるケースは自分の周りでは聞かないが、申請~許可証受領まで1か月はかかるので早めの申請が望ましい。
令和6年度10月~ 国頭村営林道夜間通行許可申請 改訂及び受付の開始について | 国頭村
正直なところ、林道を流していればヤンバルクイナやノグチゲラ、ケナガネズミといったスター所は観察可能だし、雨が降れば両爬もたくさん道路に出てくるので無理にハブのいる原生林に踏み込まなくても楽しめる。
昨今はパトロールなどもかなり活発に行われているので注意されたし。特にテナガコガネやオキナワマルバネクワガタが出現する9月中旬-10月は昆虫類以外の純粋な観察目的であってもかなり肩身の狭い思いをすることが予想される。
…やんばるを初めて訪れたのは2017年。昔を知っている人に言わせれば20年前の1/3しか生き物が見れなくなったらしい頃だったが、それでも今よりずっと多くの生き物を見ることができた。
年々生き物が少なくなっており規制も厳しくなり哀しいフィールドと化しているので、叶うならば1日でも早く訪れることをお勧めする。
レンタカー・宿泊先の情報:
那覇空港周辺にレンタカーは数多く存在するので、好みに応じてチョイスされたし。
ちなみに、オリックスの那覇空港店は空港からかなり離れたところにあるので送迎必須。かつ時間に余裕をもっての返却が望ましい。トヨタであればゆいレールの赤嶺駅(那覇空港の隣)近くに店舗がある。
宿に関しては正直やんばる三村には特筆すべき宿がなく、だいたい車中泊もしくは名護の快活クラブ(郊外で安価かつシャワー付きタオル無料。はっきり言って最強)を利用しているので述べることがない…
名護は割とゲストハウスやホテルが多いので、そちらで宿をとるのが無難かも。
食事スポット:
やんばる(というか沖縄本島)遠征は「A&W」を抜きにしては語れない。
A&Wとはアメリカ系のハンバーガーチェーン店であり沖縄にしかない。ポテトが渦を巻いているとかお値段相応にハンバーガーが分厚いだとか特徴はそれなりにあるが、やはり最大の特徴は「ルートビア」である。
湿布の味だなんだとネット上では散々な書かれようをされており、とかく敬遠されがちな飲み物だが、生き物屋を自称するのであればだまされたと思って1度飲んでみてほしい。独特な味わいにえづいてしまうが、なぜかもう一口飲みたくなる。もう一口…なんて具合になるだろう。沖縄のフィールドワークにおける一種の洗礼、通過儀礼である。
立派なルートビア中毒になった諸兄に声を大にして言いたい。

名護のA&Wはキンキンに冷えたジョッキ入りルートビア飲み放題です!!!!!
那覇空港やら国際通りの店舗で味気のないプラカップに入れられたルートビアなんぞまやかしである。
フィールドワークで火照った身体を引きずり入店、キンキンに冷えて表面が凍ったジョッキになみなみつがれたルートビアを一気飲み。いい生き物を見れて分泌された脳内麻薬と経口摂取する合法薬物のマリアージュで人生も社会性もぶっ飛ばして”最強”に至る。これこそがやんばるフィールドワークの醍醐味である。
ぼくはやんばるに行くと1日2リットルはルートビアを摂取する。”至り”を通り越して”悟り”にたどり着くことができる。
その他のおすすめといえば、
・名護のジャンバルターコー(タコス)
ジャンバルターコー - 名護市/タコス | 食べログ
・大宜味の前田食堂(そば)
前田食堂 (まえだしょくどう) - 大宜味村/沖縄そば | 食べログ
あたりかな。
かつては国頭村に「波止場食堂」というデカ盛りメニューを出す食堂や、名護に「ヤンバル食堂」という美味い食堂があったのだが、コロナで潰れてしまった。
那覇港の波布食堂、泊港のハイウェイ食堂しかり、本島の美味い食堂がことごとくなくなっているのが辛い。
また、やんばる三村にはコンビニもあり、名護まで下りればマックスバリュが24時間やっているので物資の調達に困ることはない。マックスバリュには缶のルートビアも売っているので林道探しのお供にすると幸せな気分になれる。
主な生き物:
あらゆる分類群にスター級の希少生物がいるのが特徴。○○屋というカテゴリに囚われず、視野を広く持つことでやんばるという聖地を120%楽しめることができるだろう。
鳥類:
ヤンバルクイナばかりクローズアップされるが、ノグチゲラもやんばる希少動物を語る上では外せない。ヤンバルクイナは春~秋の林道を根気強く探せば横切る姿が見られ、ノグチゲラは姿が見えなくてもドラミングの音は比較的色々な場所で聴くことができる。
哺乳類:
ケナガネズミが有名。それなりに多い。一方マイナーだがより珍しいオキナワトゲネズミという固有種もいる。ぼくも一度しか見たことがない。
昆虫類:
スーパースター、ヤンバルテナガコガネは発生木依存の種であり、なかなか見ることができない。
(灯火にも来るんだろうが、いかんせん伐採がひどくダムなどの近くの林にはもういないんだろう)
次席としてはオキナワマルバネクワガタがいる。こちらは徘徊性が強いため、秋が深まったころであれば道路上にも姿を現す。なお、両種とも種の保存法に指定されており採集は不可。その他のクワガタは採集可能なため奄美ほどしんどくはないが…
正直、その他の昆虫類であれば、やんばるよりも名護まで南下した方が採集を楽しめる気がする。
両生類:
カエルはやんばる三大デカガエル(オキナワイシカワガエル、ナミエガエル、ホルストガエル)筆頭に様々な種類が見られる。
観察時期としては、繁殖期に沢に集まる”エモい”瞬間を見たければ春先、道端でも轢死体でもかまわない、兎にも角にも存在に触れたいという場合はGW~梅雨のあたりに訪れるのが定石。
どの種もシルエットに特徴があるので、目が慣れれば林道流し中の運転席からでも「あれはハナサキだな」「ありゃホルストや!」なんてわかるようになる笑
有尾類はオキナワシリケンイモリ、イボイモリの2種類が観察可能。イボイモリの方がごついので見ればだいたい分かる。
シリケンの方は普通種で、山あいの水がたまったところ(沢にはあまりいない)や集落のため池にわんさかいるが、イボイモリは登山するか春先に林道流しをするかでしか見たことがない。イボイモリは初めて訪れたころは一晩で二桁たやすく見ることができたが、最近はとんと見かけない個人的にかなりの難関種である。
爬虫類:
ヘビは帝王ホンハブ、魅惑のジャパニーズコブラハイを筆頭にザ・南方種の面々がずらり。
ホンハブ・ヒメハブ・ハイ・ガラスヒバァの4種が毒を持つが、ハイは口が小さく咬傷例はほとんどない(ちょっかいを出すと噛みつくのではなく尖った尾先を押し付けてくる)しガラスヒバァは小型かつ後牙類なので危険性は低い。やんばるのハブはそこまで気性も荒くなく樹上性もさほどではないため、フィールドワーク中のリスクが一番高いのは地味なヒメハブに気づかず踏んづけたり手を置いたりして噛まれることではないかと個人的に思う。
※中部まで出現する外来種タイワンハブやサキシマハブは考慮せず
林道流しでの出現頻度としては時期にもよるがアカマタ>ヒメハブ>>ガラスヒバァ=リュウキュウアオヘビ>>ホンハブ>>>>ハイ=アマミタカチホといったところか。冬の寒い夜だとヒメハブしか活動しておらずそれはそれは悲惨な目にあいがち。また、逆に夏なんかだと全然ヒメハブに出くわさない。
個人的にアマミタカチホとは相性が悪い。また、ブラーミニは側溝を漁ったり落ち葉をひっくり返せばそれなりに見れる気がする。
トカゲ類はオキナワキノボリトカゲ・オキナワトカゲ・バーバートカゲ・アオカナヘビが産するがいずれも普通種。初夏あたりの晴れた昼間であれば苦労せず見れるだろう。
カメは天然記念物リュウキュウヤマガメが見られる。個体数はだいぶ少なくなっているとは聞くが、個人的にはかなり頑張れば見られる印象。ただし出現ポイントや気候などに一貫性がなく狙ってみることが出来るものではない。真っ昼間にだけは見たことないとしか言えない。
ヤモリは複数種が混ざって公衆便所やらコンビニの明かりにわんさかいるが正直よくわからん←
トカゲモドキGoniurosaurusは去年だかに正式に中南部のものと分かれてヤンバルトカゲモドキとなったが、それ以前からこれ南部と北部のって模様全然違うし別種じゃねーの、旧クロイワのタイプが名護産だから分かれるならやんばるのゴニじゃねーの、みたいな噂は聞いていた。
フィールドへのアクセス面を考えると国産のGoniurosaurusの中では比較的見やすい部類だが、やはりこちらもかなり少なくなっている印象を受ける。少なくとも何年か前のようにそこら辺の道脇で見ることは出来なくなった。
沖縄諸島の夜間探索についていえば、「日没時気温20度ライン」というものがあると個人的にはにらんでいる。
日没時点での気温が20度を下回っていると、ヘビやトカゲモドキなんかの活性が落ち、結果として出くわす機会が大きく減る傾向にある…ように思う。
また、時間としても22時-深夜2時あたりがゴールデンタイムで、それより後の時間だと生き物の数が少なくなるような気がする。
まぁ、あくまで自己流フィールドワークにおける傾向なので迷信のようなものだけど。
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最終更新:2025.2.22

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